Ⅰ 介護保険制度前編

「介護保険制度の誕生としくみ」

収録時間 36分

介護サービスを利用したいんだけどどんな手続きが必要ですか?

ずっと同じ料金で利用できるんですか?

住所が変わっても利用はできるんですか?

お金は誰にお支払いすればいいですか?

利用者やその家族などからこのような質問を受けたことはありませんか?


現在、在宅・施設にかかわらず、ほとんどの介護サービスは介護保険制度に基づいて運営されていますが、実際に介護の現場で活躍している職員の中には介護保険制度を理解していないどころかその名前すら聞いたことがないという方も決して少なくないようです。


皆さんの事業所に従事している介護職員はいかがですか?


もちろん介護に従事している職員が介護保険制度の全てについて知っていなければはならないわけではありませんが、介護職員自身が置かれている立場や所属している職場(会社)を取り巻く環境を理解するため、おおまかにでも制度の全体像を理解しておく必要があるでしょう。


それとともに特に大事なポイントは正確に押さえておきたいものです。

 

例えば病気などを理由に心身の機能が低下してしまってから要介護認定を受けるまでの流れや、そこから実際に介護サービスを利用するまでのプロセスなどについては介護従事者であれば誰もが知っておかなければなりません。


本編は初めて介護に従事する人が学習することを想定し制作しているため、とにかくわかりやすく介護保険制度を解説しています。


これで学習することにより職員も利用者からの簡単な質問であれば回答できるようになり、さらに介護の仕事への理解度も高まることでしょう。

 1.介護保険制度誕生の理由 

 ・高齢者の人数と介護者の問題(高齢化率の上昇、要介護者数の増大、老老介護の増加) ・措置制度の問題 ・医療と介護の問題(社会的入院の増加、利用手続き) ・財源の問題(税方式) 

 

2.介護保険制度の特徴

・利用者主体の制度   ・多種多様なサービスの設定 ・さまざまな組織の事業参入   ・在宅介護の重視 ・自立支援   ・介護支援サービス(ケアマネジャーの役割) ・社会保険方式の導入

 

3.保険のしくみ 民間の生命保険や公的医療保険と比較しながら解説

・保険の5つの要素   ・保険事故 ・保険者     ・被保険者(第1号被保険者と第2号被保険者) ・保険料  ・保険給付(保険給付の条件、利用できるサービスの量、自己負担)

  

4.サービス利用までの流れ

 要介護認定申請、訪問調査、 一次判定、主治医意見書、介護認定審査会、二次判定、要介護状態の通知、要介護度、 ケア
プラン(介護計画)、契約・利用開始